ゼロの使い魔【魔を滅する転生者】

第14章:[欺瞞×偽装](1/27)

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「ユート様、とっても素敵な一夜でした」

 黒髪ボブカットのメイドな少女が、頬を紅く染めながら瞳を潤ませ蕩けた表情で両頬を手で挟みながら、イヤンイヤンと首を振って惚気た。

「おお!」

 その際、胸がユッサユサと揺れているのを才人は見逃さない。

 本当に八三cmかと疑ってしまうくらい、この少女──シエスタの胸は大きく可成り人目を惹く。

 シエスタのおっぱいの揺れに目を奪われながらも、才人はこの撓(たわわ)な果実を唯一、味わえるユートへと嫉妬を募らせた。

 シエスタへの失恋が決定した今となっては、新しい出逢いが欲しいと思うが、昨日曝した無様を考えるとそんな場合でもないな……そう自重する。

 とはいえ、才人も立派に男であるが故に、諦めようとどうしようとシエスタのおっぱいに目が往くのは、決して止められはしない。

 だけど……

「ぶらんでっり!?」

 森を走る才人がシエスタのおっぱいに見惚れ、樹木に激突した。

 訓練中の余所見は怪我の元である。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「これは?」

 シエスタ達が通常の朝練をしている最中、ユート達は部屋の中で話をしてた。

 メンバーはユートと翔子とユーキの三人で、翔子は先程、ユートから渡された小さな黒曜石を思わせる石を眺めて訊ねる。

 因みに、黒曜石というのはオブシディアンと呼ばれる宝石の一種だ。

 ユートは翔子が懐いているであろう、疑問に答えるべく口を開いた。

「ソイツは【精霊魔石】と呼んでる僕の造った石で、それを身体の中に容れれば精霊との親和性を上げて、魔法が使える様になる」

「身体の中に……呑み込めば良いの?」

「いや、実験段階で試したんだけど呑み込んだら胃液に溶けて、機能が損なわれてね。口らか容れても意味を為さないみたいなんだ」

「ハァ? それじゃ、どうしろと?」

「下の穴から容れて貰う事になるね」

「下………………っ!?」

 想像して突然、いったい何処のスチームかと謂わんばかりに顔を真っ赤に染めて自分の下半身を見やる。

「そう、それで正解だよ。【精霊魔石】は子宮か直腸に容れて、着床させる事で人体に融合し、精霊と高い親和性を獲るんだ」

 本当ならもう一つ、方法が無い訳でもないのだが、これは流石に躊躇われる上に何処まで効果が在るのかが判らない。

「ひ、皮膚から容れる事は出来ないの?」

 口元をヒクつかせ翔子が訊ねて来るのだが、ユートは無情にも首を横に振って否定した。

 呑むのも躊躇う黒い石、それをどの様な形かは知らないが排泄器官の直腸や、子供を成す為の器官である子宮に容れるなど、そんな変態染みた事をしたいなど決して思える筈もなく……

「ねえ、これってちゃんと臨床試験はしたの?」

 軽く抵抗を試みる翔子。

 マジックアイテムで誤魔化すにはどうしても限界があるし、魔法が使えなくては使い魔の域を出ない。

 ただでさえ貴族ですらも無いと云うのに、使い魔で美少女という翔子に学院生のみならず、他の貴族に変に目を付けられたら面倒事にしかならない事を鑑み、翔子の魔法を使いたいという望みも有ったからこそ、この様な少し迂遠な手段を使った訳だが、【精霊魔石】を使う段階でやはり問題が生じてしまった。

「ウチに住むメイド二人が実験に立候補してくれているからね、臨床試験も確りとやっているよ」

「それ、人体実験って云わないかしら?」

「ゼロ魔二次創作の、王立魔法研究所(アカデミー)よりは人道的だよ……多分」

 プイッと顔を逸らしながら最後にポツリと呟く。

 ユートが昔読んだゼロ魔の二次小説に、王立魔法研究所(アカデミー)の事を狂った研究員が悪逆非道の限りを尽くす違法研究所みたいに描かれたものが在り、思わず突っ伏したのを覚えていた。

 恐らく、ダングルテールの悲劇という判り易い社会悪的な部分で、王立魔法研究所(アカデミー)の実験部隊が住民を焼き尽くしたという事実だけを見て、それを書いたと思われる。

 ユートが知る限り彼処はそんな場所ではなかった。

 第一、そんな人道無視な事を平然とやり、異端認定される可能性を増やすバカは居ないし、所長からして小心な小物である。

 リッシュモンと繋がりを持っている事が、所長の株を大いに下げているのであろうがエレオノール曰く、所長は金策に明け暮れているオッサンらしい。

 それに妙にエレオノールに対して、オドオドしている印象を抱いた。

 恐らくどんな貴族も持て余している苛烈な性分に、苦手意識があるのだろう。

 伊達に一〇年もの歳月、男子の居ない公爵家の長女などという、婚姻相手としては美味しいポジションに就きながら、何度も何度も破談されてる訳ではない。

 エレオノールの許に婿入りすれば、公爵家の一員として迎え入れられ最高位の栄誉を獲られるだろうに、婚約した男達は尽く破談を申し入れていた。

 気弱なのか、そんな苛烈さを所長にさえ発揮しているらしいエレオノールは苦手なのかも知れない。

 ユート自身、最初は敵になるかもと思いエレオノールが王立魔法研究所(アカデミー)に就職後、どんな職場なのかを訊いてみて、ゴンドラン所長は貴族相手なら無害と判断したのだ。

 閑話休題……

「多分って何? それで、その人体実験されたメイドさんはどうなったの?」

「勿論、君に使おうと言ってる時点で既に判ると思うけど、実験は成功してる」

「でも、し……きゅ、う……とかに容れなきゃ駄目って云うのはどうなのよ? 後、皮膚は本当に駄目?」

 一度は否定された可能性を再度、訊ねられてユートは仕方なく説明をした。

「皮膚からってのは無理、というか……そうならなくて良かったと今更ながら思ってるんだよ」

「? どうして?」

「初めはそれを目指してたんだけど、いざ試してみたら出来なかったんだよね。それに後から考えてみて、この魔石にそんな機能が有ったら、手にしただけでも侵食されかねない」

「あ゛……!」

 確かにその通りだ。

 万が一にも人体に有害なモノに仕上がっていたら、バイオハザードものになりかねない。

 少し穿ち過ぎだがリアルゾンビ生成器なんて、洒落にもならないだろう。

「結果論だけど、皮膚から容れるタイプにならなくて良かったよ。けど、胃に容れられないからある意味で失敗作なんだよね〜」

 苦笑いするユート。

 ユートとユーキがこの、精霊魔石を失敗作であると断じるのは、自分で容れるのも他人に容れて貰うのにも抵抗がある場所からしか容れられない事にある。

「その二人のメイドさん、どうやって容れたのよ?」

「ああ、取り敢えず当時は未通だったし、直腸に容れる様に言ったけど……」

「言ったけど?」


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「「ユート様!」」

「どうしたんだ? 男が居たらやり難いだろうに?」

 メイド、ミイナとシエラの二人は主のケティと共に邪悪な連中から救い出された経験を持つ。

 同じく誘拐されてた友人のユーリは、救出が間に合わず死んでしまったけど、弔う事が出来たのはユートのお陰だ。

 だからこそ……

「ユート様に容れて頂きたいです」

「私達の子宮に……」

 ユートになら抱かれても良いとすら思っていた……というよりも、寧ろ抱いて欲しい……だろうか。

 恩義、親愛、情愛など、幾つかの想いがそう思わせており、三歳ばかり年下のユートにミイナとシエラは使用人の域を越え、深く繋がりたいと思っていた。

 だからこれはチャンスでもある、この実験に携わる者としての言い訳──大義名分の許に合法的に抱かれる事が出来るのだから。

 まあ、実際にはどう考えても非合法なのだが……

 ユートは困惑もしたし、最初は断りもしたが、二人共が真剣に言っているのは理解出来たし、シエラに対しては少しだけ特別な感情もあった為に、最終的にはユートも同意に至る。

 何しろ、前世も含めて初めて射精をしたのがシエラの手淫だったのだから。

 尚、シエラの前にミイナと一晩を過ごし、次の一夜をシエラと過ごした。

 これは二人からのリクエストで、初めてだけは普通に抱いて欲しいと言われたからだ。

 まあ確かに初めてを機械的だったり、事務的にスるのは嫌だろう。

 だからユートは、二晩を掛けてミイナとシエラを、一人ずつ普通に抱いた。

 そして更に次の晩きは、精霊魔石を仕込みながらも昂る気持ちを鎮めるべく、三人で盛り上がる。

 具体的には上下に抱き合っている二人へ──上にはシエラ、下にはミイナ──交互に突き挿入れた。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「……という訳だよ」

「そ、そう……」

 説明を受けた翔子は引き攣りつつ生返事をする。

「じゃあ、その二人は魔法を使えるのよね?」

「今はね。ハルケギニアのルーンによる系統魔法や、地球のラテン語やギリシア語による、精霊を使う魔法なら普通に使えた」

 地球の魔法が使えるのはユートが地球でやった様に精霊王の権能で、ラテン語やギリシャ語を覚えさせたからだ。

 同時に、スレイヤーズ系の精霊魔術も使用可能となっている。

「ふーん。それだと私も、優斗君と?」

「その必要はないだろ? ユーキに頼むなり、自分でやるなり直腸に座薬みたいに押し込めば良いんだし」

 入口付近では排出されてしまう為、細めの棒か何かで奥まで押し込まなければならないが……

 因みにユートがミイナとシエラにやった時は、産道口に軽く押し当て、ユートのモノを挿入する勢いで子宮口まで押し込み、射精と共に最奥まで突き入れて子宮に到達させている。

 とはいえそれは飽く迄も性交で容れた場合であり、直腸に棒で容れるならそこまでの手間は要るまい。

「兄貴、お願いがあるんだけど……」

 ユートの頭に、『そう思っていた時期が私にもありました』的なモノローグが響いた気がした。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 ユーキの『お願い』は、そこまで難しいものではなかったが……

「まあ、あのゲームの試験運用には丁度良かったとでも思っておくか」

 ユートが開発をしていたVRMMO、夢の中に擬似的な世界を創り上げつつ、アバターへと意識を移してプレイする技術の粋を駆使をして造っているゲームがあり、基幹部のシステムは大元の世界でユーキが開発したモノ……それを応用して橋本祐希の遺体を動かしての性交。

 不可能では無いとはいえ屍姦にも等しい行為。

 しかも、不備が起こった時に備えてユートは見たくも無い他人の行為を、まざまざと見せ付けられた。

 タバサには見せ付けた事もあるが……

 兎にも角にも不備も無く無事に終わったのを確認したら、ユートは直ぐに退散したのは言うまでもない。


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