手をのばせば・・・・ほら・・・・

[続・時の行方](1/47)

今日は、朝からとても静かなんです。

と言うのも、近藤派の浪士組達は、壬生に力士を招き相撲興行を実施、付近の村民達からの好感度回復をはかっているから。

壬生村は賑わっている。

大人も子供も喜んでいた。

あたしは、いつものように仕事と稽古をこなし、今は少しだけ暇を持て余していたりする。

『土方さんは、警備には行かないんですか?』

『あ?俺は行けねぇだろ・・・・。これ・・・・』

机の上には沢山の書類達。

『土方さんにしか出来ないですもんねぇ・・・・』

あたしは、ハハ・・・・と笑う。

『相撲見てぇか?』

『う〜ん・・・・あたし、生での相撲見たことないなぁ。テレビでしか知らないや』

『テレビ?』

『あ・・・・相撲やってる場所から電波を通して、遠くの家庭とかにも見えるようになってるんです。だから、わざわざ行かなくても、家で見える・・・・』

簡単に説明してるあたしを、土方さんが眉間にそれは深いシワを寄せて、見ている。

『・・・・・・・・わかりませんよね・・・・でも、未来の日本は発展します!それこそ便利な世の中へと』

『・・・・夢物語りだな』

土方さんの言葉に、あたしはフッと微笑んだ。

夢物語り・・・・じゃないんだけど、そうなるにはまだまだ先の事。

あたしのいた日本を見たら、土方さん腰抜かすね、絶対!

『副長、お呼びですか?』

『あぁ、入れ』

障子戸が開いて、現れたのは斎藤さん。

『美桜を相撲見に連れて行ってやってくれ』

え?

『わかりました』

あたしは、土方さんを見る。
最初からそういうつもりだったの?






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